FumioBlog(ビジネス/読書)

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気づき:世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか(著者:塩野誠氏)

はじめに

 経営共創基盤のマネージングディレクターである塩野誠さんの著書「世界で活躍する人は、どんな戦略思考をしているのか」を読んだ気づきについてまとめます。

興味深かった点

 本著は「日本のGDPと雇用の3割のグローバルな競争をしているビジネスにおいて、そのまた数パーセント程度のトップクラスの高度知識人材として仕事をしたい人」と対象読者を絞った方に向けられていることが特徴的です。

 名刺交換や会議での席次などの所作から事業の分析、財務諸表やファイナンス等の基礎的な知識含めて所謂トップクラスの高度知識人材が持つべきハードスキル面を網羅している印象です。

 今回、小職が気になった点、新しい気付きについて簡単にまとめます。  

第1部:心構え編


(出展)グローバルノー
・2019年GDP 1位米国21.4兆ドル、2位中国14.7兆ドル、3位日本5.1兆ドル、4位ドイツ3.9兆ドル、5位インド2.9兆ドル
・2019年世界に占める日本のGDP割合5.8%(=5.1兆ドル/87.5兆ドル)
・笑顔は万国共通の護身術

・建機メーカーのコマツでは、建機にGPSや通信システムを装備して車両の状態をモニタリングできるサービスがある。これはたまごっちから得た着想とのこと(たまごっちはお腹がすいたらアラームが鳴る)。

第2部:実践編


・本は最高の投資対象:戦略を学ぶにあたって、歴史はアナロジーの宝庫
・株主という主体と経営者という代理人の間での利害調整をするための設計がコーポレートガバナンス
ファイナンスは設計するもの

まとめ

 大部分は認知している内容が多かったものの、網羅的に記述されているため頭の整理に繋がりました。

 本を読む習慣、歴史から学ぶ姿勢はここ1~2年で日々の業務でも活かせる(新技術の応用や、人間関係の構築など)ことを実感しているので継続して進めようと再認識しました。

 ファイナンスに関しては、主に株主と経営者の関係について日本、諸外国の違いやあるべき関係についてより理解を深めるべきだと認識しました。これは、資金調達の考え方から株主との関係が決まると理解していますが、近年ではサステナブル経営の視点もより重要視されているので時代ごとにあるべき関係は変わるものと思っています。

 全般的に塩野さんの文章は切れ味が鋭いので癖になっています。最新著作のデジタルテクノロジーと国際政治の力学も読み進めます。