FumioBlog(ビジネス/読書)

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「挫折力」冨山和彦氏を読んだ所感

はじめに

 冨山和彦氏の著書:挫折力を読んだ所感をまとめます。

概要としては下記です。


・挫折こそが成長への近道
・ストレス耐性を高め、挫折と折り合う技
・人間関係の泥沼を楽しみ、糧にする技

挫折こそが成長への近道

 日本(2011年当時)が閉塞し停滞してしまっている状況で、日本の社会や会社を変えていくのは、これまでの優等生型のリーダーではありません。そこに智略が備わっていることも必要ですが、むしろ根性が据わり、打たれ強く、腹をくくることのできる人間だといいます。

 優等生型リーダーは「お勉強頭」がよく、一方で失敗を恐れます。成功しそうなことにしか挑戦しないから、ギリギリに追い詰められた時の緊張も知りません。簡単に手に入る成功体験を集めているかぎり、自分の人間の枠としては、実に小さいままです。

 挑戦してきた人間ならば、可能性が広がり得られるものは多くなります。その過程で、挫折するのは当然で、挑戦者の特権のようなものです。

(所感)  非常にこの内容だけでも心に刺さる内容でした。私自身、どちらかというと所謂優等生タイプに属すると認識しています。人当たりが良くて、卒なくこなすことを是とする人間です。一方で、リスクを取ってまで進めることは利益を十分想定してから動き出します。

 挑戦することは新しく自分ができる範囲を広げることであるため、最大限動いています。一方で、リスクが高く失敗しそうなときは一種逃げている場合もあります。

 冨山さんが20、30代に経た人生経験を見ると私などまだまだ挑戦したりないなと、感じます。冨山さんが発言されている動画を拝見すると、一言一言に経験や思いが詰まっています。これはやはり数多くの挑戦と挫折、成功をされてきた方からこそなのだと理解します。

ストレス耐性を高め、挫折と折り合う技

   挫折は人を成長させる大きな糧です。

 挫折を力に変えるためには、まず挫折に負けないストレス耐性を付けることが重要です。

 挫折の多い人生が不幸かというと、そうではありません。どこかでリスクに会い、壁にぶつかるのは一つのドラマであり、チャンスです。不幸とカタストロフィの繰り返しによって、より面白い人生が送れると思うなら、それは幸福な人生です。不幸がいかに多くても、折り合いをつけ、心安らかな人生さえ得られるようになります。

(所感)  ストレス耐性は生まれ持った先天的なものではなく、成長しながら身につけていくものだと思います。以前は先天的な要素が強いように感じていました。  学生時代体育会系に所属していた人間が打たれ強いのは、こういうった理不尽な状況になれているため耐性が付いたものだと思います。これは歳を追うごとに耐性が付きにくくなるので、若いうちになるべく挫折を味わうことが大事になります。

 この文章を読んで改めて日々挑戦をしていこうと心に決めました。

人間関係の泥沼を楽しみ、糧にする技

 「挫折」や「失敗」に対峙した組織は、人間関係が悪化して崩壊していくか、危険ばねにより結束力が強まるかの分かれ目に必ず直面します。ピンチのときほど、その裏でドロドロした人間関係の泥沼が展開されます。そこで人間はその本性をむき出しにします。

 悪い情報、耳の痛いことを本当に大事な局面で伝えてくれる友こそが、本当の友です。一緒に仕事をしていて信ずるべきはそういう仲間です。

 結局、悪い話を伝えられない真の理由は、相手への思いやりでも気遣いでもありません。伝えたときの反発、混乱、それに対応することの面倒くささ、そして何よりもそのせいで自分の立場が直ちに危なくなることへの恐怖です。そうやってごまかしていても所詮は問題の先送りにすぎません。

(所感)  悪いことは早く吐き出す癖をつけないといつしか大きくなってしまう、これはよく身に染みて実感します。最初に言い出すエネルギーが小さいときに言ってしまう癖をつけないと後々大変なことになります。

 

終わりに

 人間が大きく成長するために必要な条件は挫折であることを本を通して理解しました。

 冨山さんほどの多くの波乱万丈なできごとは私には起こらないかもしれません。しかしながら、殻にこもって自分の器を広げないことの方が歳をとった時に小さい人間のままになってしまいます。

 挑戦することに前向きになれる教えの多い本でした。