FumioBlog(ビジネス/読書)

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製造業における損益計算書(P/L)を読む

はじめに

 製造業で働いておりますが、非経理部門のため数字感があまりありません。ステップアップするうえで再度学びなおしました。

損益計算書とは

 損益計算書(Profit and Loss Satement:通称P/L)とは、会社の利益を知ることができる決算書類です。  損益計算書は、収益・費用・利益が掲載されています。収益から費用を差し引いた利益を知るための書類なので、会社が「費用に何を使って」「どれだけ売り上げがあり」「どれくらい儲かったか」が分かります。

損益計算書から分かる5つの利益について

 損益計算書から分かる利益は5種類あります。

 売上総利益は、 売上高 - 売上原価 で表される金額です。製造業で働いている人間としては、変動費・固定費がなじみ深いのでこれで議論します。

 売上原価とは変動費とほぼ同値を示す値です。変動費は必要な時、必要な量、外部から調達されるコストです。

 例としてコーヒーショップを運営することを考えると、コーヒー豆や水などの材料費やアルバイトのパート代などがこれに当たります。

 つまりこれら値を引いた値が売上総利益=粗利と呼ぶ値になります。

 次に、ここから販管費と呼ばれる値を引くと営業利益になります。販管費とは、販売費及び一般管理費の略称で、所謂固定費です。販売費は労務費、一般管理費は固定資産税や設備の減価償却費に当たります。    この考えを図に表すと下記になります。

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売上にしめる販管費や原価の割合は適当です。

会社ごとに比較してみる

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 興味がある業界のIRから抽出したデータを分析しました。

 まず、製造業の代表としてトヨタ自動車についてです。粗利率は23%でした。これは、経済産業省が発表している大企業平均21.0%よりは若干高い結果となっていました。

 また、次に商社の代表として三菱商事です。卸業者に近い形態なのか粗利率は12%でした。

 逆にIT企業代表としてZホールディングス(YahooやZOZOなど)を取り上げます。多くの会社が混在しているため一概に言えないかもしれません。しかし、粗利率は60%と非常に高い値です。これは、システムを構築する上での変動費が相対的に少ないためと思われます。

 一方、それに近い業態と認識しているコンサル業界のアクセンチュアですが粗利率が31%と低い値でした。  これについては理由はよくわかりませんでした。

 下記にまとめた一覧があります。

2.売上総利益率|商工業実態基本調査|経済産業省

終わりに

 損益計算書と粗利率についてまとめました。業態の性格が反映されたもので興味深い比較をすることができました。一方、製造業においては販売費及び一般管理費に分類される固定費(=設備等)も非常に重要な管理項目であるため、こちらについてもよく分析することが必要であると思います。